16列マルチスライスCTによるメタボリックシンドローム検査

メタボリックシンドロームとは?

内臓脂肪型肥満で、高血圧や糖尿病があったり中性脂肪が高値・HDLコレステロールが低値の方は、脂質や糖の代謝系に変化が生じ、そうでない人に比べると格段に動脈硬化になりやすい身体状況になります。これをメタボリックシンドロームと呼びます。

現在、40歳以上の3人に1人はメタボリックシンドロームに該当すると言われています。特に肥満傾向の方、お腹周りが気になる方は要注意です。

メタボリックシンドロームは、運動不足と乱れた食習慣のまんえん化した現代社会に、新たな警鐘を鳴らしていると言えるでしょう。

平成20年7月より、この検査は特定健康診査(特定健診)に対応しました。

内臓脂肪と皮下脂肪

メタボリックシンドロームの診断基準では、内臓脂肪の蓄積が必須条件となっています。(左図の黄色い部分が内臓脂肪です。)

内臓脂肪量は、健康診断や日常生活の中で容易に測定できる腹囲から推定することもできますが、より正確には腹部のCT撮影等によりへそレベル腹部断面での内臓脂肪面積を直接測定することが望ましいとされています。

メタボリックシンドロームの診断基準
必須項目 へその高さにおいて内臓脂肪面積が男女とも
100cm2以上
(またはへそ位置のウエスト周りが男性85cm以上、女性90cm以上)
+
2つ以上該当
  1. 最高血圧が130mmHg以上
    または最低血圧が85mmHg以上
  2. 空腹時の血糖値が110mg/dL以上
  3. 中性脂肪(TG)が150mg/dL以上
    またはHDL-コレステロールが40mg/dL未満
※高TG血症、低HDL-C血症、高血圧、糖尿病に対する薬剤治療を受けている場合は、それぞれの項目に該当するとみなします。
↓
メタボリックシンドローム
(動脈硬化をおこしやすい状態)

資料:メタボリックシンドローム診断基準委員会「メタボリックシンドロームの定義と診断基準」